【自己破産以後の生活のゆくえ】
さて自己破産後の最大の関心は「自分や家族の生活のゆくえ」では無いのでしょうか?
殆どの方は「自転車操業」を長年繰り返している為「借金が出来ないと不安」と言う方も多いのでは無いでしょうか?
しかし自己破産後は「自分の給料を全て自分の為に使える」ので殆どの方は「堅実に貯蓄」をし将来に備えている為その心配は年々薄れる事が解ります。
今までの状態を放って置いて将来の事を心配しても何も進みません。きっと将来は今の状態よりも悪い事となり借金すら出来ない状態が続き追い込まれる事は必
至です。
恐れずに自己破産や債務整理等をする事は決してデメリットではありませんがどうしても必要な時にどの様な物が自己破産後でも利用出来るのか知っておく必要
があるでしょう。
【教育資金】
まずは子供を持った家庭では自己破産後やはり高額な学費をどうするのか?と言う事が不安になる事でしょう。現にそういった相談は年間かなりあるのが事実で
す。
やはり「健全に貯蓄をして」その時に備えるのが一番ですがそ
れ以外でも利用出来る資金があります。
(各種奨学金制度)
やはりこの制度は外す事は出来ません。最も大きな物はやはり「日本学生支援機構(旧・日本育英会)」の奨学金制度でしょう。
この制度は学力や資力の基準等での規制はあります。しかし条件を満たせば月額3万から5万程度(大学進学の場合)の低利貸付(金利上限3%)が利用出来ま
す。
又入学準備金(30万程度)も場合により貸与されるのでこれから先の教育資金として考えても不利はありません。
無論「公的資金」ですので親権者は連帯保証をしなければなりませんが「信用
情報機関」を利用しないので自己破産者でも問題はありません。
この他に学力を基準としない「都道府県の奨学金制度」や「新聞社の奨学金制度」等もありどれも自己破産者でも問題はありません。
(各都道府県の福祉資金の教育資金貸付)
これも「信用情報機関」を利用しない公的貸付です。制度や金
額は各都道府県の取り決めによりますが多くは高校・大学の進学の為の費用を年数万円から数十万
円まで
支援して貰える制度となっています。又行政によっては「就学一時金」として別途貸し出して貰える事もあります。
「奨学金」よりも金額は少ないのが通常ですが困った時に利用出来る事はありがたい事です。
ただしこの制度の多くは「連帯保証人」が必要でこれをクリア出来れば自己破
産者でも十分利用出来る制度です。
(国民生活金融公庫)
公庫では実は教育資金も融資しています。公庫は「国民の福祉の為」に設立されていますので「信用情報機関」は利用しません。
ただし融資金額は前例よりもかなり多額である為に審査が必要になり誰でも気軽に申し込める物ではありません。
ただ我々の取材で公庫側は「自己破産者でも資料の内容では十分融資の検討は
出来ます。大切なのは子供の将来です」との返答があり自己破産者でも審査の対象になる
事を明言されています。融資されれば低金利で200万迄の融資が受けられます。ただし「連帯保証人」が必要になってきますので注意が必要です。
【税金・国民健康保険・年金・公共
料金
等】
さて自己破産者が最も興味があるのがこの項目ではないでしょうか?多重債務に陥った時支払いを先延ばしにしてきた物は「税金・国民健康保険・公共料金」で
は無いのでしょうか?
ではこの項目でどの様な救済制度があるか見てみましょう。
(住民税)
実は住民税は「分割可能」なのです。これは余り知られていな
いのですが各区市町村役場では「税務相談」が行われています。これは直接担当者と面談し納税方法等を
取り決めるものですがこの「税務相談」次第では分割や猶予期間が設けられます。「税の公平性」からいって余程の事が無い限りは減額等は出来ませんがそれで
も滞納
分を一年ないしそれ以上で月々の分割にして貰えるのは心強い事で
す。又途中で支払いが苦しくなった時も弁済額の変更にも応じて貰えます。
税金を滞納しているといずれは「差し押さえ等の強制執行」が来ます。ですからこの様な「税務相談」を早めに受け少しずつでも支払う事をお勧めします。
市町村にもよりますが大変紳士的に且つ丁寧に相談を受けてく
れますのでその点は心配はしなくて結構です。
(国民健康保険)
さて無くなると一番困る部類の物それは保険でしょう。これらを滞納するとどうなるのか?先ずは度重なる滞納があった場合は保険証を一旦取り上げられます。
そして「短期保険証」が発行されます。この「短期保険証」は
普通に保険証として使えますが数週間から数ヶ月に一度市町村役場の窓口で更新手続きがあります。
無論市町村役場が更新を拒否すればこの保険証まで取り上げられてしまい保険を受ける事は出来ません。
「短期保険証」の更新拒否や1年以上の滞納があった場合はどうなるのか?これは別の物が発行されます。「被保険者資格証明書」です。
これは病院等で治療の際には全額支払わなければなりませんが後ほど市町村役場の窓口で請求をすれば保険適用分が返還されるシステムとなっています。
しかし市町村役場は支払いを拒否出来るので実質的には無保険状態と変わりなくなっています。
この「国民健康保険」にも所得に対しての減免措置(7割・5
割・3割減免)がある他分割納入や猶予期間を申し入れる事が
出来ます。ですから滞納するよりも少しずつでも
支払って行った方が良く又貴方の生命を守る物でもあります。現に多重債務者で保険証を取り上げられて「治療が遅れ死に至っているケース」は多々あります。
一度各市町村の窓口まで相談に行く事を強くお勧めします!!
(年金)
現在年金を支払っていない人間が多くいます。しかし自分が将来お世話になるであろう制度を維持する為に年金は必ず支払わなければなりません。
この年金の制度にも低所得者を対象に減免措置(全額免除・半額免除)がある他20歳代の若い夫婦を対象に減額をしたりする「若年妻帯者減額措置」もあり
これも他の物と同様に各市町村役場に相談することを勧めています。又現在支払いが出来なくても遡って2年までだったら支払える事となっています。
(各種公共料金)
我々の相談でも電気・ガス・水道を止められている方は多くいます。これらは貴重なライフラインですので是が非でも止められずにしたいものです。
先ずは水道です。これは各市町村が管理していますので比較的簡単に分割・減額・猶予の措置が取られます。又その他の電気・ガスについても公共の物なので
事情を話せば分割や支払い猶予等に応じて頂けると言う事なので怖がらずにま
ず相談してみてください。
【住宅・医療・その他】
最後に自己破産や債務整理により家を失ったり又病気が原因で自己破産を余儀なくされた方、その他を書いておきます。
(私営賃貸住宅)
一般にある賃貸マンションやアパートの入居で一番困るのは「保証問題」で
す。最近の流行はクレジット会社と提携し連帯保証人の代わりにカードで保証
するシステムです。
これは大手の不動産会社が多く導入しています。ご承知の通り自己破産者はカードは持てません。ですから必然的にこの手のシステムの物件には住めないと言う
事になります。
しかしあきらめてはいけません!!現状はどうでしょうか我々
が取材した中で複数の不動産会社が回答した結果です。
・東京都内ではクレジット保証をしていない物件は多く6割程度の
物件では以前と同じ連帯保証人での保証となっている。自己破産者でも連帯保
証人がいれば利用出来る。
・京都・大阪府内でも同様である。大手ではなく地元密着型の不動産会社を選
ぶべきである。
との回答でした。自己破産者でも一般者でもやはり部屋を借りる時は連帯保証人が必要である事から自己破産は何ら障害になる物では無い事が解ります。
(公営住宅)
各市町村が「公共の福祉」の為に経営している住宅です。この住宅の特徴は家
賃が前年度の収入に応じて決められる事です。
でも自己破産者の多くは借金があっただけで収入は有る程度ある場合があり自己破産後の資力的には問題なく家賃は支払えると思います。
しかし病気やリストラ等での自己破産の場合は元々の資力が少ない為に困難ではありますが「公共の福祉」という観点から各市町村では一定の基準を満たし
入居資格がある者に関しては相談次第で家賃の減額や一部免除・支払い猶予等
に応じて貰えるのであきらめずこれを利用しましょう。
(精神障害者福祉法第32条)(こ
の法律は現在は「障害者自立支援法」となっています。以下の文章は今後は適用されません。)
2005年の我々の相談の中に著しく増加傾向にあるキーワードがあります。それは借金や諸々の事情から突然「うつ病」等の精神的疾患を患った方の増加でした。
健康だった方が借金・リストラ・仕事上や家庭でのトラブル・過度のストレスや緊張等によりこう言った精神的な疾患に悩まされているケースは多くあります。
この方達は自己破産や債務整理によって快方に向かう事が良くありやはり借金
でのストレスは想像以上であると思われます。
こう言った疾患を患い闘病生活を送っている方の味方になるの
がこの「精神障害者福祉法第32条(以下32条)」です。
この32条の特徴は精神的疾患であれば申し立てててから2年間は「医療費の
95%の免除」が受けられる物です。これにより自己負担は5%に抑えられます。
一回の治療が数百円で済むのです。これは必ず申請しておくべきではないでしょうか?
ただし昨年成立した「障害者自立支援法」での見直しが現在行われている段階なので今後の負担率は不透明ですがそれでも現時点では有効な法律です。
(クレジットカードの代用品)
自己破産後の生活はかなり快適なのですが思いがけない事で不便さが出たりします。大きな物はクレジットカードでの決済なのです。
現在ネット上での決済等を代表する様に様々な所でクレジットカードでの決済が行われています。しかし自己破産者はカードは最低5年(本当に最短の場合)は
持てません。
ですから再び借金する事無くカード決済が出来るシステムを見つけなければなりません。・・・実はあるのです。
デビットカードをご存知でしょうか?これはクレジットカードの様に決済に使え使用した時点で自分の銀行口座から即時引き落とされるものです。
しかしこのデビットカードの弱点は加盟店舗が異様に少ない事でした。しかしこのデビットカードをクレジット会社が作った物があるのです。
これが「ビサカード」から発行している「ビサカードデビット」です。クレジットカードと同店舗で使用出来しかも借金もしない画期的なカードなので
す。
私も使用していますが何の不便さもありません。自己破産者は一度調べて作ってみる事をお勧めしています。
ホームへ戻る